「PCBは、水に溶けにくく脂肪に溶けやすい」だから?

今から25年前、大学生であった私は、社会学を専攻しておりました。当時は勉強などそっちのけで、バイトと飲み会に明け暮れており、自堕落の生活を送っていたことを思い出します。そんな中、たまたま単位のために出席した講義に、バイオエシックス論というものがあり、ある本を熟読して論文でまとめるミッションを与えられました。その本との出会いの中で、始めてわたくしは、PCBという化学物質を知りました。あれからまさか、わたくしがPCBの撤去する仕事に就くことになるとは思いもしませんでした。

その本は、私の実家の押し入れに今でも保管されております。

複合汚染 有吉佐和子著

本記事は、この本を参考にPCBの特性と今後の課題に触れてみたいと思います。

「PCBとは?」PCB(ポリ塩化ビフェニル)を検索エンジンにかけてみると、「水に溶けにくく脂肪に溶けやすい」、「沸点が高く、熱で分解しにくい」「燃えにくい」「電気絶縁性が高い」など、PCBが化学的に安定な性質を有することが特徴として記載されております。

これらの特徴の中で、特に注目したいのが、「水に溶けにくく脂肪に溶けやすい」ということです。この特徴は人間の生命を含めた生態系の崩れと大きな相関関係にあります。化学物質には、水に溶けやすいものもあれば、溶けにくいものがあります。水に溶けやすければ生物の体内に入っても、すぐに排泄されるのですが、水に溶けにくいということは体内に蓄積され濃縮されていきます。ましてやPCBの場合は脂肪に溶けやすいという特徴をもっていることから脂肪に溶けて蓄積されるわけです。

PCBが脂肪に溶けているときは、その毒性を脂肪がとどめており、害は起こしにくいのですが、その脂肪の容量と解毒機能を持つ肝臓の容量を超えるPCBが体内に蓄積されると、悪性腫瘍や脳内麻痺などの悪さを始めます。すなわち女性やBMI値が高い脂肪分が多い人ほどPCBの毒性が、体内で働くことは少なくなるという理屈になります。

しかし、深刻なのは女性の胎盤や母乳です。胎盤や母乳には脂肪が集中しており、胎児や子供がもっとも悪影響を受けやすいことが、過去の動物実験からも明らかになっています。カネミ油症事件で世界に衝撃を与えた「黒い赤ちゃん」は、まさにこれを物語っており、また、1974年からPCBに汚染された魚を大量に食べた漁民の母乳からもPCBが検出され、マスコミが汚染母乳を騒ぎ立て、魚の風潮被害が拡大し、漁民のデモが深刻化したのも私たちの子孫の安全が脅かされたことが理由でした。PCBが、水に溶けにくく脂肪に溶けやすいという特徴は、胎児を通じてPCBを外に放出し、胎児を育てるための母乳にもPCBが溶け込んでおるので、生態系に悪影響を与えることを物語っているのです。

1960年代にPCBやDDTに汚染された日本の河川や海、湖に生息する魚は、ひどく汚染されておりました、現在でもその汚染が完全に除去されているわけではありません。いつの間にかPCB汚染は過去のものとなり、現在は完全にPCBに汚染されている魚がいないと思っている方もいるかもしれません。いや、そもそもPCBを知らない方が、圧倒的に多いと感じます。

そんな中やはり心配しなければならないのが、これから生まれてくる子供たちです。PCBにかかわらず、化学物質の正しい理解と汚染対策が、生態系を守る喫緊の課題であるように思います。

参考文献:複合汚染 有吉佐和子著

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〇建設業許可(解体工事業)新潟県知事許可(般-1)第41442号

〇新潟県産業廃棄物収集運搬業 許可番号 01508055229号

〇新潟市産業廃棄物収集運搬業(積替え保管) 許可番号 05910055229号

〇新潟市産業廃棄物処分業 許可番号 05920055229号

〇新潟県特別管理産業廃棄物収集運搬業 許可番号 01558055229号

〇古物営業許可取得 新潟県公安委員会許可 第461070001021号

〇山形県特別管理産業廃棄物収集運搬業 許可番号 0659055229号

〇群馬県特別管理産業廃棄物収集運搬業 許可番号 01050055229号

〇富山県特別管理産業廃棄物収集運搬業 許可番号 01659055229号

〇福島県特別管理産業廃棄物収集運搬業 許可番号 00757055229号

〇長野県特別管理産業廃棄物収集運搬業 許可番号 2059055229号

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