PCBの処分期限も迫ってまいりました。
低濃度(微量含む)PCBの処分期限はもう少し余裕がありますが、高濃度PCBの処分は来年、再来年で期限が到来します。(厳密には高濃度PCB処分施設JESCO「政府全額出資の特殊会社」が工場を閉鎖します。)そんな処分期限が迫ったPCBですが、捨てることにお金を払うのは、なかなか躊躇しがちですし、できるだけ安く費用を抑えたいところです。本記事では、PCBの処理を少しでも安くするための方法の一例を記事にしてみました。ご参考になれば幸いに思います。
高濃度PCBの処分費を安くする方法
これまでに、JESCOは、高濃度PCBについて中小企業を中心に割引制度を適用してきました。弊社でも、高濃度PCBコンデンサについて、早期割引制度を利用し、70%の割引に成功しました。
中小企業の割引制度の概要 JESCOのHPより
https://www.jesconet.co.jp/customer/discount_03.html
通常、高濃度PCBを処分する際は事前にJESCOへ機器等を登録しなければならず、登録にも機器登録と荷姿登録というものがあります。

機器登録は、ある一定のサイズを超えた大きさの変圧器やコンデンサなどの高さ、幅、長さ、さらには重さを1躯体ごとに計測しその情報を記入し、JESCOに登録する方法です。
また、荷姿登録とは、安定器などの小さい電気機器をペール型ドラム缶(UNマーク式)の中に入れて、そのペール型ドラム缶ごとの重さを計測し登録する方法です。いずれの登録に関しても、その重さに応じて価格が決まってきますので、軽ければ軽いほど安価になります。例えば、コンデンサや変圧器にアングルが付属しているケースなど、そのまま登録してしまうと後で変更ができない可能性がありますので、付属品はきちんと取り外し、対象物を軽くすることで、処分費用を安く抑えることができます。(ただし、その付属物が汚染されている場合は対象外)
2年前からJESCOは、安定器を分解し、中のコンデンサのみを高濃度PCBとして処分できる方法を発表しました。これは重量が減り処分費が減る手法です。そもそも安定器とは皆さんが普段使っている蛍光灯などのランプを安定的に点灯させるための装置で、その中には、コンデンサという小さい機器が入っており、その中にしかPCBは存在していないのです。このコンデンサだけを取り外して、重量を軽くすれば、処理費用は、安く抑えることができるはずです。しかし、きちんとした方法で取り外さないと漏洩事故をおこして取り返しがつかなくなってしまいますので保管事業者さんが行うことは、やめていただきたく思います。こちらの取り外し作業は、JESCOが過去に取り外しの訓練などを実施していましたが、そのような訓練をうけた方にお願いすることをお勧めいたします。※ただし、平成27年の法改正で、PCB使用済安定器については、コンデンサ以外の部位にPCBが付着しているケースがあり、分解を原則禁止にしたので、各自治体等に確認してください。
尚、本取り外し作業につきましては、弊社の協力会社が得意としておりますので、お気軽にご相談ください。
その取り外し方法が、こちらとなります。 JESCOのHPより
https://www.jesconet.co.jp/customer/pdf/bunbetsusokushin.pdf
低濃度PCBの処分費を安くする方法
弊社では、変圧器の腐食箇所からPCBが漏洩するリスクを防ぐために原則、低濃度PCBの油が入っている変圧器などの電力機器は、液抜きしてから運搬を行います。さらに金属製容器の中に入れて盤石な漏洩対策に努めております。実はこれは、お客様への値段が大きく変わる作業でもあります。
低濃度PCBの処分費は、低濃度PCB変圧器の重さ×単価で処分費が算出されますが、低濃度PCB変圧器からPCB油を液抜きし、別々の状態で処分場に持ち込んだとすると、液抜きした低濃度PCB変圧器の重さが減って、別にPCB油(ドラム缶含む)が増えるということになります。

ここで、PCB油の処分単価がPCB変圧器の処分単価より安い処分場があったとしたらどうでしょう?相対的に処分費が減るのは明らかです。
ただし、液抜き作業はPCB専用の電動ポンプを使用するのでそれなりの工事費をお客様から頂くことになるので、PCB油の量が少ない場合の変圧器の液抜きはかえって割高になるケースがあります。ですから、特高トランスのような大きい変圧器を処分する際は、液抜きして運んだ方が、安全で且つ処分費用を安く抑えることができるのです。
弊社では、これまでPCBの処理にかかる変圧器の解体から撤去まで行ってまいりましたが、見積比較されたお客様から圧倒的に安くて、丁寧だったというお言葉を多数いただいております。是非とも低濃度PCBの処理の見積もりを他社と比較してみてください。参考になるかと思います。
主な許可・資格
〇建設業許可(解体工事業)新潟県知事許可(般-1)第41442号
〇新潟県産業廃棄物収集運搬業 許可番号 01508055229号
〇新潟市産業廃棄物収集運搬業(積替え保管) 許可番号 05910055229号
〇新潟市産業廃棄物処分業 許可番号 05920055229号
〇新潟県特別管理産業廃棄物収集運搬業 許可番号 01558055229号
〇古物営業許可取得 新潟県公安委員会許可 第461070001021号
〇山形県特別管理産業廃棄物収集運搬業 許可番号 0659055229号
〇群馬県特別管理産業廃棄物収集運搬業 許可番号 01050055229号
〇富山県特別管理産業廃棄物収集運搬業 許可番号 01659055229号
〇福島県特別管理産業廃棄物収集運搬業 許可番号 00757055229号
〇長野県特別管理産業廃棄物収集運搬業 許可番号 2059055229号
〇解体工事施工技師1名
〇第三種電気主任技術者1名
