PCB廃棄物の紛失事故に注意

2019年の11月13日にPCB廃棄物を紛失した記事が、琉球新報に取り上げられました。今段階で人体や環境への被害は確認されていないとありましたが、有害物質が、所在不明になっているのは、実に恐ろしいことではないでしょうか?また、保管場所には、鍵がかかっており、係員以外は出入りできないようになっておったそうですが、結果紛失してしまっては、どこまでの管理を行っていたのかが今後問われることでしょう。

PCBを所有する方は、漏洩による環境汚染や盗難、紛失を防止するために、特別管理産業廃棄物管理責任者を選任して、PCBの管理を行い、毎年PCBの状況を地元行政に届け出なければなりません。しかし、どれだけ管理を行っても、絶対に紛失しないとは言い切れない側面もあります。つまり、誰もがこのような紛失のリスクを持っているわけです。本記事では、できる限りの管理を行ってPCB廃棄物の紛失を防ぐことについて考えて見たいと思います。

PCBの紛失は以前からあった。

実は、PCB廃棄物の紛失事故は過去にも数々発生しており、平成4年と平成10年の環境省による実態調査でなんと1万1千台のPCB廃棄物の紛失があったとしています。これが契機となって平成13年に「PCB特別措置法」が制定され、国が中心となって計画的な処理が進展してまいりました。つまり、今各所有者が保管しているPCB廃棄物以外にも紛失したPCB廃棄物がまだ存在しているということです。

環境省における東日本大震災のPCB廃棄物への影響について
(平成23年7月15日調査時点)

また、東日本大震災でもPCB廃棄物が不明となっており、平成23年に環境省は不明となったPCB廃棄物を公表しました。さらに、環境への影響を把握するため、PCBの環境中濃度についても調査を行っており、現時点で、海洋、土壌、公共用水域、地下水について、環境基準等を超えている場所はないとしております。

PCB廃棄物の盗難リスク

PCB廃棄物は、変圧器(トランス)、OFケーブル、コンデンサなどの電力機器に使用されているケースが多いですが、この電力機器はコンデンサを除き、銅や鉄などの貴重な金属で構成されております。PCBが含有されていないことが証明できれば、電力機器を解体してリサイクル資源として高値で売買できるのです。これがPCB廃棄物の盗難を招く要因とも思っております。

変圧器には、銅資源が使用されている

これは、あくまでわたくしの想像ですが、特に盗難が多かったと予想するのが、2001年ごろから2008年のリーマンショックまで原油、銅、金価格は長期的な上昇相場に入った中国特需時代です。当時は銅相場が1キロ当たり900円をつけており、変圧器やOFケーブル等の銅を含む機器は、中国の窃盗団が相当盗んだのではないかと思っております。今現在2019年11月で銅の値段は500円前後で売買されておりますから、当時に比べたら

相場はだいぶ落ち着いているとはいうものの、まだまだ価値があるのでそれを中国の窃盗団に盗まれないように対策をしなければなりません。PCB廃棄物については、排出事業者の保管として「PCB特別措置法」が適用になりますが、これを鑑みるとPCB廃棄物を所有している方が、紛失や盗難の責任を問われることとなりますので十分な管理体制を整えることをお勧めいたします。

弊社における収集運搬における盗難防止対策

PCBの収集運搬に関しても、盗難リスクが3つの作業工程から考えられます。

1つ目はお客様構内で1日目に変圧器の引き出しを行って、2日目に積み込み作業を行う場合です。次の日の積み込みをスムーズにしておくわけですから、窃盗団にとっては、格好の餌食となります。この場合でも施錠できる場所に置いておくとか、見えない位置に仮置きする等の対策をしないと盗まれる可能性があります。場合によっては警備員を配置するのも一つの手法として有効かと思います。

2つ目は、収集運搬における移動中に運転手が休憩を取るときです。道路交通法による安全運転管理者責任にも運転手への休憩が明確にされているわけですが、休憩をまめに取らなければ、疲労によって事故を起こすリスクが高まり、PCBの漏洩ばかりか運転手の命にもかかわるのです。その休憩のスキを窃盗団に狙われることが、想定できます。これは、積載したPCB廃棄物を頑丈に固定して、完全にシートで覆い隠すことで盗難リスクは低くなると考えております。

3つ目は、PCB廃棄物を引き取ってその日のうちに処分場に降ろせなかった場合です。積み込んだまま車両を止めて次の日まで待っている間(特に夜間などは)盗難のリスクが高まります。その日のうちに、処分場に持ち込める計画を立てるか、警備員を配備する対策で盗難を防ぎます

いかがでしたでしょう。PCB廃棄物の紛失にもいろいろなパターンがありますが、先に述べた震災などでも、今後そのような事態になっても紛失しないような対策が必要となりますし、PCB所有者である方々にも、保管や管理にも十分な対策をお願いいたしたいと思います。弊社も安全に確実にPCB廃棄物を処分していく所存ですので、何かご相談がございましたらお気軽にご連絡ください。

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主な許可・資格

〇建設業許可(解体工事業)新潟県知事許可(般-1)第41442号

〇新潟県産業廃棄物収集運搬業 許可番号 01508055229号

〇新潟市産業廃棄物収集運搬業(積替え保管) 許可番号 05910055229号

〇新潟市産業廃棄物処分業 許可番号 05920055229号

〇新潟県特別管理産業廃棄物収集運搬業 許可番号 01558055229号

〇古物営業許可取得 新潟県公安委員会許可 第461070001021号

〇山形県特別管理産業廃棄物収集運搬業 許可番号 0659055229号

〇群馬県特別管理産業廃棄物収集運搬業 許可番号 01050055229号

〇富山県特別管理産業廃棄物収集運搬業 許可番号 01659055229号

〇福島県特別管理産業廃棄物収集運搬業 許可番号 00757055229号

〇長野県特別管理産業廃棄物収集運搬業 許可番号 2059055229号

〇解体工事施工技師1名

〇第三種電気主任技術者1名

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